武雄ボーイズ、ゼネラルマネージャー

僕は、武雄ボーイズという中学生の硬式野球チームのゼネラルマネージャーをしています。
武雄ボーイズは昨年末に新しく発足した佐賀県武雄市の中学硬式野球チームです。新しく日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)に加盟しました。

僕にとって縁もゆかりもない佐賀県武雄市のチームのゼネラルマネージャーになぜ?と思う方も多いと思います。
ゼネラルマネージャー就任の経緯を説明すると、武雄ボーイズの母体となる会社の社長さんとお会いし、僕の考え方や取り組み、アマチュア野球界の現状、今後のアマチュア野球が目指すべき方向、などの僕なりの考えを話した時にとても評価していただき、チーム作りに協力してほしいと言われたところから始まりました。

初めはアドバイザーという立ち位置でチームにアドバイスをしてほしいという話でしたが、チーム発足の前にアドバイザーではなくもっとチームに関わってほしい。チーム方針から練習メニューまでチームのすべてを考えてほしいと任されました。そこでアドバイザーからゼネラルマネージャーという肩書きになりチーム発足となりました。

僕の目指すチームは「スポーツマンシップを深く理解したチーム」です。
スポーツマンシップとは、スポーツの本質であり、スポーツの価値そのものである。というように考えています。
僕自身が小学生から野球を始めて、大会ごとに必ず「スポーツマンシップにのっとり正々堂々と戦うことを誓います」と選手宣誓するわけですが、今までに1度もチームでスポーツマンシップを教えてもらったことがありません。
僕の場合、幸いにも実家のトイレに、『スポーツ宣言』という題名のスポーツ精神が書かれた紙が貼ってあったのでそれを見てスポーツマンシップを理解してきました。

野球に限らず全てのスポーツでスポーツマンシップに反する行為は批判の対象になっています。さらに、そのような行為をする選手は人としての評価まで下げています。

スポーツマンシップを深く理解した選手の集合体が価値のあるチームであると思っています。

そのようなことからチーム方針は【スポーツマンシップ(スポーツ精神)】です。
以下はチーム方針の全文です。

【スポーツマンシップ(スポーツ精神)】
スポーツマンシップとは、優れた人格を身に付けるための心構えであり、スポーツを通じて少しずつ身に付ける人格的な総合力のことである。

スポーツの価値はスポーツマンシップそのものにある。

・感情の抑制
どんな状況においても自制を保ち周りに対して正しい態度を保持する。
勝っておごらず、負けて腐らず次に備える。
負けた時、相手の勝利や成功をたたえそれに負けないように自分が努力する。

・相手に対する思いやり
勝つために全力でプレーする。
相手の素晴らしかったプレーを評価し敬意を持つ。
自分たちがやられて気分が悪いと感じることはしない。

・フェアプレー
プレーヤー、ルール、審判を尊重し全力を尽くす。

〈スポーツとは〉
・強制されて行うのではなく自らが判断する。
・スポーツマンシップを守り自由にプレーを想像する。
・勝利や成功を目指して競い合うからこそ多くの価値が得られる。
・努力から生まれる喜びと充実している存在の感情を得る。

以上が武雄ボーイズのチーム方針になります。

このチーム方針を守った上でセンスを鍛えることをメインにした練習を行なっています。
センスとは、スポーツでも勉強でも芸術でも何でも成果を出す人が持っている共通の能力です。
センスを伸ばすことにより文武一道を目指していきます。
文武両道とは「文」も「武」も頑張ることですが、文武一道とは野球で鍛えたセンスを勉強や他の分野でも生かす文武不岐の考え方です。

スポーツマンシップを深く理解し、センスのある選手になったら野球だけではなくいろいろなところで力を発揮できる人になると思っています。
野球を手段にスポーツマンシップとセンスを磨くことにより、今後生きてく上で必要な能力や優れた人格を身につけることを目指していきます。

もうひとつが地域と密着したチーム作りをし、地元から応援されるようなチームを目指すということです。
将来は武雄ボーイズから武雄市を盛り上げ、地方創生まで繋げていきたいという想いも持っています。
武雄市は武雄温泉が有名な温泉の街でもあります。合宿地としても適しています。武雄市にセンスを磨くという他のチームとはまったく違った選手へのアプローチ、練習メニューを行い、合同練習や合宿地としてチームを集めたい。そのような想いもあります。
武雄市という地方の小さな市から、どこに出ても自慢ができるようなチームを作っていきたいです。

選手と一緒に僕自身も指導者もチームもどんどん成長していき、より良いチームにできるよう努力していきたいと思います。
発足したばかりのチームで至らないところは多々あるとは思いますが、ぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。

センスとは

普段生活している中で、「センス」という言葉がいろいろなところで使われています。
スポーツの世界でも、本当によく使われている言葉です。
スポーツだけでなく学校や塾では「勉強のセンス」仕事の現場では「ビジネスセンス」「営業センス」その他にも「音楽センス」「ファッションセンス」「お笑いのセンス」「料理センス」…等々、いろいろなところで使われています。

「センス」を辞書で調べてみると
・物事の感じや味わいを微妙な点まで悟る働き。感覚。また、それが具体的に表現されたもの。「文学的なセンスがある」「センスのよくない服装」「バッティングセンス」

・判断力。思慮。良識。「社会人としてのセンスを問われる」

別の辞書では
・物事の微妙な感じや機微を感じとる能力・判断力。感覚。 「ユーモアの-」 「 -に欠ける」

と書いてあります。

実際に「センスがある」といえば「判断力が優れている」「感覚が優れている」「才能がある」のような意味で使われています。
逆に「センスがない」といえば「下手くそ」や「才能がない」のような意味で使われていることが多いと感じます。

そして「センス」は持って生まれた能力、生まれ持った才能のように思われています。

では、「センスのある人」「センスのない人」とはどのような人でしょうか。
センスのある人
・何をしてもできる
・要領がいい
・判断力がある
・少ない時間で課題を終わらせる
・どんどん成長する
・モチベーションが常に高い
・集中力がある
・想像力がある
・感覚が優れている
・同時に多くのことができる
・動きがしなやか
・プレーの切り替えが早い
・自己評価が正確

センスのない人
・何をしても上手くできない。
・要領が悪い
・すぐミスをする
・よく怒られる
・行動が遅い
・課題をするのに時間がかかる
・成長しない
・モチベーションが低い(上下する)
・何をしていいかわからない
・集中力がない
・動きが硬い
・プレーの切り替えが遅い
・自己評価が曖昧(正確にできない)

とても簡単にですがこのように比較することができると思います。

センスという言葉は運動センス、野球センス、サッカーセンス、勉強のセンス、ビジネスセンス、営業センス、音楽センス、ファッションセンス、お笑いのセンス、料理センス…等々、いろいろなところで使われていますが、このセンスの多くは共通の能力です。
その証拠に本当に優秀な人は何をやっても優秀です。センスのある人自身がその物事に価値を感じてやろうと決めたら成果を出します。

センスは優れたスポーツ選手になるには欠かすことができない能力です。スポーツだけでなく何の分野でも優れた人になるためには欠かすことのできない能力だと思います。

野球の現場では「センスがない」で片付けられてしまうことが多々あります。
野球以外でも「センスがないから」と言われているのを耳にします。

では、センスのない人はダメなのか?可能性がないのか?

僕はそうではないと思います。

なぜなら

センスは
「生まれ持った能力ではなく後天的に身についていった能力」だからです。
トレーニングによって向上させることができる能力だと思っているからです。
センスがある人とは、生まれてから今までの生活や遊びや環境などによってセンスを身につけてきた人です。

センスがない人をトレーニングによってセンスのある人にすればいいと思います。

例えば、
野球を教える時に、モチベーションがなく、集中力がないといったような選手をどう成長させるかと考えた時にセンスを鍛えて向上させることが何よりも必要だと思います。
そのような選手をそのまま練習させると、技術練習に入る前に、どうやってやる気を出させようか、どのように集中させようかを考えなくてはいけないため、モチベーションを上げることに多くのエネルギーと時間を使います。
センスを鍛えてセンスを身につけたら高いモチベーションを持ち、高い集中力を発揮して練習に取り組むのでその必要がなくなり、そのエネルギーと時間を他の練習に当てられるのでより効率的に成長します。

センスはとても重要な能力で向上させることができるにも関わらず、あまり目を向けられていないのでセンスに目を向けてトレーニングしていくことがとても大切だと考えています。
細かく教えてもなかなか成果が出ない場合にセンスにアプローチしてみるのも面白いと思います。

3月8日、和光ベースボールスクール、特別野球教室開催。

和光ベースボールスクールは、僕が昨年からアドバイザーをしているベースボールスクールです。
2月15日に大変好評だった特別野球教室の第2弾を3月8日木曜日に行います。

当日は、普段スクール内で行なっているような練習を行います。
その練習とは、野球の基本的な技術を身に付けながら、プロ野球で活躍しているような選手が共通して身につけている「自分の脳や身体を扱う技術」を向上させるための練習が中心になります。

普段チームで行なっている練習とは全く違った練習を体験しに来てはいかがでしょうか。
何か新しい発見や上手くなるためのヒントが見つかるかもしれません。

子供と一緒に来ていただいた親御さんや指導者の方にできる限り、練習の意図や目的を説明しながら練習を進めていきたいと思っています。

興味のある方は是非。

特別野球教室、詳細

日立製作所を退社してから今までに取り組んだこと。

2016年の社会人野球日本選手権を最後に日立製作所を退社しました。
その後、よく「何してるの?」とか「◯◯が心配してたぞ」など言われました。
なかなか近況を報告する機会もなかったのでここで報告しようと思います。

日立製作所には大学の時に声をかけていただき、2年間お世話になりました。
その後、プロ野球に進み、千葉ロッテマリーンズ最後の年に、もう一度声をかけていただきました。そして2年間プレーしました。
本当に良くしていただき、とても成長することができました。
さらにもっともっと勉強しないとダメだ、という強烈なモチベーションをもらいました。
本当に感謝の気持ちしかありません。

プロ野球を辞めて社会人野球に戻りプロ野球選手とアマチュア野球選手の差をとても感じました。
しかし、その差をどのようにしたら埋められるのか、上手く伝えることができませんでした。
今までに、野球を通して、一般的にはなかなかできないようなたくさんの経験をしてきました。しかし、このままの知識では、その経験を子供たちやこれから上を目指す選手に還元することができないと強く感じました。
どの年齢、どのレベルの選手に説明しても、理解してもらえるように勉強をすることが必要だと思い、日立製作所を辞めて勉強することにしました。

幸い、身体も万全で痛いところも全くなかったので自分自身の身体を実験台に、現役の選手ではなかなかできないような多少(かなり)、無茶なことも試してきました。

野球では小学生、中学生、高校生、大学生、社会人選手、プロ選手を実際に観てきました。

野球だけに関わらず他のスポーツの現場を観たり、他の分野の方の話しを聞いたりもしてきました。

トレーニング施設や研究所を見学させていただいたりもました。

協力して下さった方々にはとても感謝しています。
お陰さまでこの期間にたくさんの知識を得ることができました。

「怪我や故障をする選手としない選手の違い」
「上手くなる選手となかなか上手くならない選手の違い」
「一流選手とアマチュア選手の違い」
「五輪のメダリストとそうではない選手の違い」…等々。

自分の経験や感覚的な主観だけではなく、どのような能力に差があり、どのようなトレーニングが必要なのか、論理的に説明できるようになってきました。

感覚だけで教えても感覚が違う人には上手く伝わらないので相手を観ながらどんな人にも伝えられるように知識を深めてきました。

日立製作所を退社してからこのようなことを勉強していました。

僕の勉強はまだまだ途中ですが今持っている知識を今後、発信していきたいと思っています。

ホームページ開設しました。

ホームページ開設しました。

僕が今までに経験したことや今までに得た知識を少しでも、必要としてくれている人に伝えていきたいと思っています。

よろしくお願いいたします。