スポーツパーソンシップからハラスメントについて考える。

「スポーツパーソンシップからハラスメントについて考える。」というセミナーを開催することになりました。

ハラスメントとは、いろいろな場面での「いじめ、嫌がらせ」を言います。
他者に対する発言や行動で本人の意図には関係なく、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与えることがハラスメントです。

今、スポーツ界では、指導者によるハラスメントが注目されています。
僕が、スポーツに長く関わってきた中で、多くのチームで、パワハラと言われてもおかしくないことが起こっています。

ハラスメントは、スポーツの現場だけでなく、職場や学校など、様々なところで問題になっている社会的な問題です。

しかし、なかなか解決できていない現状があります。

ハラスメントをすべて解決することは、本当に難しいことですが、今回のセミナーを通じ、スポーツやハラスメントについて、理解を深めていき、ハラスメントの予防や改善のヒントになればと思っています。

 

僕は、スポーツの価値のひとつに、人格の形成、道徳教育プログラムの位置付けがあることだと思っています。
スポーツとは、スポーツパーソンシップに則って行われます。
スポーツパーソンシップとは、自分を取り巻く様々なものを「尊重する」ということです。

スポーツを尊重し、選手を尊重していれば、練習を強制することも、強制的に何かをさせることも、ましてや、選手にファウルをさせることも起こりません。
罵声を浴びせたり、暴力を振るうことも起こりません。
チームメートへの尊重があれば、嫌がらせやいじめも起こらないと思います。

自制を保ち、自分の感情をコントロールすることも、相手が「どんなことを言われたら不快に思うか」「どんなことをされたら不快に思うか」という、他人の感情を想像し、思いやりを持つこともスポーツで身につけることができます。

自分や他人を冷静に評価することができ、違う立場や価値観の人の存在を認めることや相手を尊重し、弱い者いじめをしないことは、スポーツパーソンに求められる基本的なことです。
スポーツでは、コミュニケーションは、とても重要です。
コミュニケーションというのは単に会話をしていればいいというものではなく、価値観が多様化していることや相手との価値観の違いを認識した上で、違う価値観の人も受け入れ、相手を尊重することが大切です。

スポーツで、フェアプレーを学ぶことにより、社会のルールを尊重し、フェアに行動することにもつながります。

このようなことからも、スポーツパーソンシップを理解し、実行することで、ハラスメントの予防や改善に繋がるのではないかと考えています。

 

スポーツやハラスメントについて、みなさんと一緒に理解を深めていきたいと思っています。

よろしくお願いします。