プロ選手のスポーツの考え方

これまでスポーツパーソンシップについて何度か投稿してきましたが、すこし角度を変えてスポーツパーソンシップを考えてみたいと思います。

それはプロ選手のスポーツの考え方です。
今まで投稿してきたスポーツとは、違った考えもあるので、スポーツパーソンシップについて考えるきっかけになればと思います。

プロ選手のスポーツに対する考え方は大きく2つ存在しているように感じます。
アマチュアの延長で「スポーツとしてプレーする選手」
アマチュアとは違い、生きるために、あるいはより良い生活を得るために「仕事としてプレーする選手」

この2つを比較してみると

「スポーツとしてプレーする選手」
・スポーツなのでプレーすることを楽しむ。
・いい試合をすることに価値を感じる。
・過程を大事にする。

「仕事としてプレーする選手」
・仕事なので楽しむという発想はない。
・最優先は結果を出すこと。
・チームメートを蹴落としてでも試合に出る。
・勝利至上主義。

この2つの考え方は全く違います。
元々スポーツとは、仕事から離れた遊びのことを言っていた(スポーツとは)ので、スポーツが仕事となるとすこし感覚が変わってしまうのも理解できます。
スポーツを仕事と考える人がいるのも当然だと思います。
一般的には、仕事は、生きるために、あるいは、より良い生活を得るためにすると考える人が多くいます。
もちろんその考え方は、プロの選手も例外ではありません。
自分の生活を守るため、家族を養うためなど、仕事としてプレーをする選手もいます。

これは、その選手の価値観の問題なので、どちらが良いとか悪いとかではなく、どちらの考えもわかります。
これは良い悪いを議論をしても答えが出ないので、お互いの考えを尊重することが大切だと思います。
ここでは、スポーツパーソンシップの考え方でもある、違う価値観の人の存在を認めるということが必要になります。

しかし、仕事としてプレーすると考えても、スポーツをやる以上、スポーツパーソンシップにのっとってプレーしなければスポーツとして成り立ちません。
どちらにしてもスポーツパーソンシップを理解した上で、自分がどのようにプレーするのかを考えなくてはいけません。

プロである以上、たとえ仕事としてプレーするにしても、プロフェッショナリズムを持ち、子供たちや周りの人に影響があるということを自覚する必要はあります。

少なくとも子供が見ている前で「スポーツは楽しむものではない」や「同じポジションの選手を怪我をしろと思って見ている」などのスポーツパーソンシップを無視した発言はするべきではないと思います。
そのような考えを真似る選手が出てくることはスポーツ界にとってはマイナスになるからです。

逆に、オリンピックやワールドカップ、WBCのような日本中が注目するような舞台で惨敗して「楽しんでプレーできました」や「楽しかったです」のような発言もするべきではないと思います。

見ている側にも、お金を貰ってるんだから楽しんでないで、国の代表として、国のために戦えと思う人も多くいると考えられるからです。

そのような場面では、相手や世間の気持ちを想像し発言するというスポーツパーソンシップを通じて身に付けられる力が試されるのではないでしょうか。

仕事としてプレーするということにおいては、アマチュアの選手はプロ選手とは違います。

アマチュア選手は成果によってお金をもらうわけではないので仕事ではないからです。

今まで投稿してきたようにスポーツは優れた人格を育てる手段であり、スポーツを通じて生きていくために大切な力を育むものです。
それにはスポーツパーソンシップの教育が必要であり、スポーツパーソンシップにのっとってプレーするのは、スポーツをする大前提になります。

問題は子供のクラブチームや部活で、選手はアマチュアなのですが、指導者が勝ちを求められ、勝敗によってボーナスが出たり報酬が貰えるようなプロに近いような場合です。
そのような指導者にスポーツパーソンシップについての深い理解があれば問題ないのですが、ない場合に勝利至上主義や選手を酷使させたり服従させたりと本来のスポーツから、かけ離れたことをしてしまうことです。

スポーツは誰のものか?

それを考えなくてはなりません。
スポーツは自らの判断でスポーツパーソンシップにのっとって自由に行うものです。
決してやらされるものではありません。

今回の投稿で何が言いたいかというと、スポーツパーソンシップとは、答えがひとつと言うわけではなく、スポーツパーソンシップを学び、立場や状況を踏まえて、自分で考えることが大切であるということです。
そのスポーツの歴史や文化、慣習などを学び、少しずつ磨いていくのがスポーツパーソンシップです。

トレーニングや技術練習と同じように、スポーツパーソンシップも自分の行いを振り返り、それを踏まえて、次にどのような行いをするのか考えます。それを繰り返し行うことにより、少しずつ身につけていくものです。

今回の投稿が自分と違った価値観や考えを尊重するというような、スポーツパーソンシップを考えるきっかけになればと思います。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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