プロアマ問題をアマチュア選手目線から考える。

野球界にはプロアマ問題というものがあります。
現在は、多少緩和されましたが、それでも現役のプロ野球選手が高校生や、大学生に技術指導することは、禁止されています。

プロアマの問題は、ずっと昔からあり、とても根深い問題ですが、今回はアマチュア選手の立場から考えての話をしたいと思います。

上を目指す選手にとって、プロアマ問題が、どうなることがいいのか考えてみました。

 

現在、プロ野球を辞めた選手でも、正式な手続きをすれば、高校生も大学生も指導することができます。
一昔前に比べれば、だいぶ緩和されましたが、他のスポーツや海外と比べると理解に苦しみます。

プロアマの垣根がありすぎたためか、プロとアマチュアの力の違いが理解されていないように感じます。
技術もフィジカルも考え方も違います。
練習やトレーニングも違います。

アマチュア選手のためには、もっともっとプロとアマチュアが協力し合うべきです。

元プロはしつけを教えないからそういうやり方では困るという話を耳にします。

それを聞いて思うことが、

元プロ野球選手に求められているのは、プロの世界で培った、技術や経験を伝えることではないのか?

ということです。

もちろんしつけも大切ですが、技術を教えることとは別の話だと思います。
それではプロ野球を経験した人間を活かしきれないのではないでしょうか。

選手を指導する上で、考えなくてはいけないことが、課題を分析しなくてはならないということです。
これができないと、技術に問題があるのに、髪型が悪いだの、態度が悪いだのの、しつけがなってないからだとなってしまいます。
テクニカルな指導としつけを一緒にしては技術は伸びていきません。
しつけだけでは、技術は上がりません。

これは技術に問題があるのにメンタルのせいにしているのと同じことです。
課題に対して、アプローチをすることが大切です。

プロ野球選手のもつ経験や技術は、とても勉強になります。
長く活躍し、実績を残した選手の話は、目からうろこが落ちるような話ばかりです。
必ずしも、名選手だから指導力があるという訳でありませんが、名選手が持っている技術や経験、感覚は、これから上を目指す選手にとっては、非常に貴重で、プラスになることがたくさんあると思います。

 

プロ野球選手が行なっている野球教室のほとんどが、ただ楽しませるだけや思い出になるようなものになっています。
それは、子供たちが普段、自分のチームのコーチに教えてもらっていることと、プロ野球選手が教えたいことに大きく違いがあることを知っているからです。
子供たちが混乱しないように、技術を教えることはしません。
それだけ、プロの持つ技術と、子供たちが教えてもらっている技術に、違いがあるということでもあります。
もちろん、野球人口が激減している今、楽しませるやり方も必要ですが、もっとプロ野球選手の技術がアマチュアに広がるようなシステムを考えるべきだと感じます。

もっとプロ野球選手がアマチュア野球に経験や技術を還元できるようになれば、日本の野球のレベルは格段に上がると思います。

子供たちや選手のことを考えたら早くルールを変えるべきだと思います。

例えば、実際に、甲子園で見た場面で、
9回ウラ、2アウト満塁。2塁ランナーが同点、1塁ランナーがサヨナラ。カウント3ー2(フルカウント)。
この場面は、ランナーはピッチャーのモーションと同時にスタートするので、ヒットで外野手が2塁ランナーをホームでアウトにするのは現実的ではありません。
だから、外野手は1塁ランナーを返さないような深い守備位置に守るべきです。
にもかかわらず、甲子園に出るチームでさえ、外野が前進守備をしている場面を見ました。
毎日、力の差が少ない相手と試合をしているプロ野球選手は、こういう経験は豊富です。

 

一流の世界を経験した人の指導を受けることは、選手の競技能力の向上だけでなく、戦術、考え方、ケガの予防など、野球の発展につながります。
高いレベルの技術や話を聞ける環境があれば、もっと野球のレベルが上がり、人間としての成長にもつながってくるのではないでしょうか。

野球界には、様々な問題がありますが、いつも被害者になるのは発言力のない、まだ狭い世界しか知らない子供たちであり学生たちです。
そういう選手は、プロ野球選手の指導を望んでいます。
もっとこれからの選手に目を向けて考えていくべきだと思います。

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