前回は「スポーツとは」を説明しました。
今回はスポーツパーソンシップの説明をしていきたいと思います。
僕のスポーツパーソンシップの理解は、実家に貼ってある紙が元になっています。
その紙に書かれていることは以下です。
スポーツマンの義務
- スポーツマンは完全な忠誠をもってルールの条文とその精神に従わなければならない。どんな状況においても公衆に対し正しい態度を保持しなければならない。
- スポーツマンは競技の前後、最中において、相手、および審判を尊重しなければならない。
- スポーツマンは常に自制を保ち、自己の冷静さと尊厳を保持しなくてはならない。勝利のために最善を尽くすが、敗北に伴う落胆を避け、勝利に伴う放漫を諌める。スポーツマンの得る報酬は、努力から生まれる喜びと充実している存在の感情である。
感情の抑制
相手に対する思いやり
フェアプレー
この文がどこから引っ張ってきたのかはわかりませんが、父親がスポーツをやる上での心構えとして作成し、トイレに貼りました。
この文の理解がスポーツパーソンシップです。
もう少しわかりやすく説明したいと思います。
「感情の抑制」
どんな状況においても自分自身をコントロールして、冷静に物事を見るということです。
勝ちや成功におごらず、また、負けてふてくされたり、落胆することなく次に備えなければいけません。
負けた時、自分の感情を抑えて相手の勝利や成功をたたえ、それに負けないように自分が努力するということです。
「相手に対する思いやり」
相手の素晴らしかったプレーを評価し敬意を持つということです。
自分たちがやられて気分が悪いと感じることは相手にもしてはいけません。
相手あってのスポーツなので、相手に気分よくプレーしてもらい、それでも負けないぞという気持ちでお互いに勝つために全力でプレーします。
プレーヤー、審判、観衆、など、ゲームに関わるみんなでいい試合を作っていくということが大切です。
「フェアプレー」
プレーヤー(味方と相手)、ルール、審判を尊重し全力を尽くすことです。
スポーツにルールができたのは、暴力をなくすことや、相手と条件を同じにするためや、ルールを作ることにより難易度を上げ、より楽しめるようにするためです。
ルールを守ることで、より良い試合ができるようになります。
そのルールを運用し試合を円滑に進めるサポートをするのが審判です。
このような心構えがスポーツパーソンシップです。
さらに「スポーツマンの義務」で書かれているように、スポーツパーソンシップをどんな状況でも守り、周りに対してもスポーツパーソンシップを忘れてはなりません。
「競技の前後、最中において」なのでスポーツをしている時だけではなく、スポーツを離れても自分の周りのさまざまなものに尊重の精神を持つことです。
「good loser(良き敗者)」という言葉がありますが、この言葉はスポーツパーソンシップの中の重要な概念で、思い通りにならなかった時こそ、尊重の気持ちが、より試されます。
そのためには、常に自制を保ち、自分の言葉、態度、表情をコントロールしなくてはいけません。
勝利や成功を目指し全力を尽くし、競い合うことにより多くの価値が得られます。だからといって勝ちや成功におごらず、また、負けて腐らず次に備えなければいけません。
勝ちや成功を目指して努力することが大切で、「スポーツマンの得る報酬は、努力から生まれる喜びと充実している存在の感情である」という部分が僕は、とても重要だと思っています。
スポーツパーソンシップとは、優れた人格を身に付けるための心構えであり、スポーツを通じて少しずつ身に付ける人格的な総合力のことだと言えます。
スポーツに大切なものを尊重し、自らが判断するということは、スポーツをする上で求められる最も基本的な要素です。
その競技の歴史的な成り立ち、伝統を学び、理解した上で、その競技自体を尊重する心を持つ必要があります。
スポーツを楽しむには、弱いものいじめせず、フェアプレーを貫き、立派な行いをし、全力で戦いながら寛容さと遊び心を忘れないことが重要です。
前回の投稿の
「スポーツとは」
と合わせて考えると、強制されて行うのではなく、自らの判断で行い、スポーツパーソンシップを守り自由にプレーを想像するのがスポーツです。
成果や結果ではなく、勝利や成功を目指して努力する過程こそがスポーツの重要な意味を持ちます。
スポーツパーソンシップとは、スポーツの本質であり、スポーツの価値そのものであると思います。
技術や肉体同様に、スポーツパーソンシップもスポーツを通じて少しずつ身につけていくことが大切です。
問題が起きればルールを作るという考えが多くありますが、スポーツパーソンシップの意義と価値を説明し、スポーツパーソンシップを理解することがルールを作るよりも、大切で本質的だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。