前々回の投稿で「イチロー選手は何がすごいのか?」という投稿をしました。
それをさらにかみ砕いて説明していきたいと思います。
イチロー選手の優れた能力のひとつに「目標設定能力」があります。
その「目標設定能力」について説明していきます。
目標設定は能力です。
よく「目標を立てろ」と言われますが、能力なので能力がない選手は言われただけでは目標は決められません。
考える技術を上げなければ、的確な目標設定はできません。
優れた思考技術がなければ優れた目標設定ができないということです。
この目標設定能力が低いと、練習やトレーニングを継続することが難しいだけでなく、適切な練習もできません。
明確な目標設定をすることで得られる効果はたくさんありますが、そのひとつが行動力が上がることです。
目標を設定することで学び続けることもできるようになります。
成長するためには欠かすことができない能力です。
明確な目標を設定するには、目的がなければなりません。
目的にいくまでの通過点が目標だからです。
「こうなりたい」しかし「今はこうだ」というのを理解して、それを近づけていくのが目標になります。
それなので、目標は何個もあって当然ということになります。
大きな目標から小さな目標までたくさんの目標を設定することです。
その目標が、易しすぎず難しすぎない難易度であることが重要です。
挑戦と自分の能力のバランスが大事で、能力を超えすぎた挑戦はやる気を失うことになります。
逆に、能力以下の挑戦は成長機会を失うことになります。
少し頑張れば達成できる目標を大量に設定し、それを達成し続けることで、頑張ればできるという確固たる自信が身についていきます。
達成感や満足感から得られる喜びは、味わえば味わうほど、さらに前に進めるエネルギーになると思います。
目標は達成することが重要であるということです。
つまり、目標設定能力と目標達成能力はセットで考える必要があります。
そのためには、自分を客観視できなければ的確な目標は立てられません。
自分の能力を客観的に見る能力を養い、能力に合わせた目標設定をすることです。
「試合に勝つ」「ヒットを打つ」などの結果目標だけにならずに、自分が頑張れば達成できるような「練習でしてきたことを出す」「自分のスイングをする」などのプロセス目標にすることも重要です。
与えられた目標ではなく、自分が本当に目指している目標で、なるべく具体的なものにすることです。
「明確な目標設定をする」ことで成果を出すことや成長につながります。
ここで本当に重要なことは「目標設定」よりも「明確な」の部分です。
「明確な」というのは、今やることを指します。
そうすることで「他人」や「環境」や「出来事」といった自分でコントロールできないことに意識を向けるのではなく、今やるべきことに集中できます。
これが成長につながり、パフォーマンスを発揮するにも重要な思考でもあります。
また、目標の1つに「家族のため」「チームのため」プロ選手であれば「ファンのため」など誰かのために頑張るのだという目標を入れることで、やる気を高めることもテクニックのひとつです。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道」とイチロー選手はコメントしていましたが、まさにその通りだと思います。
それを身をもって体現したのが、イチロー選手ではないでしょうか。
自分に常に課題を持って、さらなる成長を目指す姿は、見習うべきポイントです。
イチロー選手の行動が、毎日24時間をどれだけ目標に支配させることができるかが重要であるということを証明していると思います。
自分自身をコントロールできていなければできないことです。
目標設定能力を高めるためには、他の能力も高めなければなりません。
例えば、客観的に見る能力がなければ自分にあった目標設定はできません。
自分自身を知るということはとても重要です。
高い目標を立てることで行動力が上がる人は高い目標を立てれば良いと思います。
しかし、全員が高い目標を立てることが良いというわけではなく、人によっては、高い目標を立てることで不安な気持ちになる人もいます。
そのような人は、無理をして高い目標を立てる必要はないと思います。
人それぞれ目標が違って当然です。
自分に合った目標を設定できるように思考技術を高め、目標設定能力を上げていくということも必要なことだと思います。