負けず嫌い。

プロ野球選手は負けず嫌いの集まりだと思います。
僕が見てきたプロ野球選手はみんな負けず嫌いでした。
野球以外でも、勝負となればすぐに本気になります。
僕自身も、とにかく負けず嫌いで、子供の時から負けたとしても、負けを認めませんでした。
負けず嫌いはプロ選手になるための条件でもあるように感じます。
その負けず嫌いを考えてみました。

 

プロ野球選手の負けず嫌いの根底にあるのは、勝負がかかれば何事にもすぐに本気になるということがあると思います。
何気ないノックでもルールを決め、勝負にしてしまいます。
それを本気で行います。
それは野球だけでなく、何の勝負でも本気になります。
すぐに本気になれるから負けず嫌いとも言えると思います。
本気にならなければ、負けて悔しいという感情にはなりません。

そこに自分が負けるはずがないという自信が重なってさらに負けず嫌いになっているように思います。

野球以外の、何気ない勝負でも本気になるくらいなので当然野球では、もっと本気になって負けず嫌いが発揮されています。

本気になっている分、負けたときの悔しがり方も相当なものがあります。

これが子供のころからそうなので、悔しい思いをしたくないと思い、練習に真剣に取り組んだり、どうしたら勝てるのかを真剣に考えるので、成長につながります。
そうすると、自分に自信がつき、さらに自分が負けるわけがないという想いが強くなっていきます。
パフォーマンスが向上していくだけでなく、さらに負けず嫌いになっていきます。
このようなスパイラルでどんどん成長していきます。
プロ野球選手は、自分が勝つことが前提に試合に臨んでいます。
自分に自信が持てなければ「どうせ勝てるわけがない」「負けても仕方ない」と思ってしまい、負けず嫌いにはなっていきません。

子供は本来負けず嫌いです。
自分で目標を立て、それに対して、自分で考えた練習や自分で調べたり、真似したりして探究し、目標を達成していき、成長していくと、自信をつけていきます。
自分はできると思えることで、できなかった時に、心を折られることなく、また挑戦します。
負けたときの悔しさや上手くいかなかったことを糧に「なぜ負けたのか」「なぜ上手くいかなかったのか」を探究し、それに対してチャレンジすることが重要です。

プロ野球選手の負けず嫌いは、勝敗だけに限らず、上手くできなかったことや、練習でどうしてもできないプレーなどでも発揮されます。
それを「悔しい」と思い「どうしたらできるようになるのか」を考え、挑戦します。

「次は上手くいく」「次は勝つ」と思い、そこに向かっていくために「なぜ上手くいかなかったのか」「何がいけなかったのか」「次はどうするのか」といったように考えます。
この思考が、行動力となり、自分を高めていきます。

決してやらされてやるということではなく、負けず嫌いがエネルギーとなり、はたから見たらすごいと思うような努力を、努力と感じることなく、自分を成長させるために自分から継続的に取り組むことができます。
また、勝った時や上手くいった時の喜びも大きくなります。

これが「やらされている」となると、負けた時や上手くいかなかった時に「怒られる」や「何か言われる」という感情が生まれ、悔しいと思う前に、結果や評価を気にしてしまいます。
そうなると勝った時も喜びが生まれるというよりもホッとしてしまいます。

自分から取り組むのと他人からやらされるのでは大きな差になるということがわかると思います。
負けず嫌いがやる気を生み出していると言えます。

負けず嫌いという気持ちがなくなると成長も緩やかになってしまうと思います。
どんな選手でも、負け続けたり、上手くいかないことが続きすぎたら負けず嫌いの気持ちが弱まってしまいます。
喜びも悔しさもどちらも経験することが成長には大切だと思います。
喜びも「また味わいたい」と、次へのエネルギーになります。
悔しいという気持ちも「今度こそは」と、次へのエネルギーになります。
そこが偏りすぎないように、目標のレベルを的確に設定することも重要です。
勝つ確率の低い勝負を挑まないことも時には必要な時もあると思います。

 

プロ野球選手が持っている負けず嫌いは、勝つためのことは十分にしてきたという気持ちと、自分ならできるはずだという自信からきていると思います。
子供のころから負けず嫌いに育てていくことは、勝負の世界では大切なことだと思います。

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