競技スポーツの魅力

今、日本ではラグビーのワールドカップが行われています。
陸上の世界選手権である世界陸上がカタールのドーハで行われています。
来年には、東京でオリンピックが開催されます。
これらのスポーツの大会は、選手たちが日頃の練習やトレーニングの成果を競い合うことを目的とした競技スポーツの大会です。
僕自身も野球というスポーツを競技として長くプレーしてきました。
そんな競技スポーツをする魅力について考えてみました。

 

競技スポーツをする魅力は、スポーツを通じて楽しみや喜びを得ることができるということに尽きると思います。

競技の1番の楽しさは、競争する楽しさではないでしょうか。
野球やラグビー、サッカーのような球技でも世界陸上で行われているような種目でも、体操のような採点種目でも、決められたルールに則って、プレーしなければなりません。
普段の生活には存在しない、スポーツだけに通用するルールを守りながら競争します。
どちらのチームが相手よりも多くの得点を入れることができたのか。
誰が最も早く走ることができたのか。
誰が最も遠くまで物を投げることができたのか。
など、その瞬間に緊張し、全力を出し、どちらが優れているかを競い合うことで、すべてを忘れて夢中になれるところに、競技の楽しさがあります。

 

それだけでなく、今までよりも成長したい。
パフォーマンスを少しでも高めたい。
今までできなかったことをできるようにしたい。
といったような少しでも高みを目指し努力を重ねることで、充実感や喜びを得ることができます。
相手を抑えるといったように、他の誰よりも良い成績を残すことを目指します。
そのために、もっと速い球を投げられるように、もっとコントロールよく投げられるようにといったことを目指して努力を重ねます。
陸上選手なら、100分の1秒でも記録を縮めたい。
体操選手は、まだ誰も成功したことのない技に挑戦したい。
などと以前の自分よりも優れた状態にすることを目指します。
今までの自分に挑戦すること自体が、喜びとなります。

 

どんな優れた選手でも、最初にボールに触れた瞬間から一流選手のように打ったり投げたりできるわけではありません。
野球に限らず、どの競技でも、最初から理想のフォームで投げたり、打ったり、跳んだり、走ったり、泳いだりできるわけではありません。
選手は時間をかけて試行錯誤を繰り返しながら、理想のフォームやプレーを身につけていきます。
自分が思い描く、身体操作ができるように学ぶことで、できなかったことができるようになったり、自分が理想とするフォームを身につけたりすることができます。
自分自身の身体を変えていくことにも喜びを得ることができます。

 

選手にとっては達成感も喜びのひとつです。
たとえ試合に勝てなくても、自分で目標を立て、それに向けて努力を重ね、自分で納得できる結果を得られたとき、達成感を得ることができます。

競技スポーツではすべての人が勝利できるわけではありません。
優勝した選手以外は負けることを経験します。
たとえ負けたときでも、自分が精一杯の努力をして全力で戦ったならば、達成感があります。
達成感からなる喜びは、苦労や困難を克服したときに味わえる喜びです。
この達成感は、チームや集団で味わうこともできます。
僕は、抑えのピッチャーというポジションを経験しましたが、他の選手がつないでくれたことにより、出番が巡ってきます。
そこで抑えた喜びは、自分だけの喜びではなく、チームメートやそれをサポートしてくれた人たち全員の喜びになります。
喜びを分かち合えることも競技スポーツの大きな魅力のひとつです。

 

どの競技でもトップ選手たちは、人々に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれます。
それは、その選手が、より良い成績が残せるよう、高みを目指し努力を重ねることで生まれます。
プロスポーツになれば、結果も大切になりますが、競技スポーツの魅力は、努力の過程があってこそで、成長を目指して行動し、自分自身の身体を変えていき、達成感を得ることで、自分自身の存在価値を示していくところにあると思います。
スポーツを競技として行うことは、自分と向き合い、自分を成長させることにつながるということも魅力のひとつだと思います。

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