ピッチ・スマート

「ピッチ・スマート」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

「ピッチ・スマート」とはアメリカメジャーリーグが出している育成期の投手のためのガイドラインのことです。
日本ではあまり馴染みがないと思いますが、このガイドラインはアメリカだけでなく中南米、欧州、など多くの育成年代の野球に導入されています。

アメリカでの子供たちの投げすぎによる故障を危惧し、若い選手の腕の故障を減らすために何年もの間、データを集め研究を重ね、考えられました。

故障を完全になくすことはできませんが、一定の成果が出ていることは証明されています。

日本の子供たちは世界的に見ても肩、肘の故障が多いと言われています。
この「ピッチ・スマート」というガイドラインは参考にするべきではないかと思います。

 

「ピッチ・スマート」というガイドラインはメジャーリーグの公式サイトで閲覧することができます。
8歳以下、9~12歳、13~14歳、15~18歳、19~22歳と細かく分かれています。

例えば、日本の高校生にあたる15~18歳で書かれていることを紹介したいと思います。

・ストレートとチェンジアップを完璧に習得した後に変化球を投げ始めることが出来る
・12ヶ月の間に合計100回イニングを超えて投げてはいけない
・毎年最低でも4ヶ月は投げるのをやめ、そのうちの少なくとも2〜3ヶ月は継続して休まなければいけない
・ピッチングの前に適切なウォームアップをする
・投球数の制限と必要な登板間隔を設定してそれに従う
・同時に複数のチームにてプレーすることを避ける
・交代した後のピッチャーはキャッチャーを兼任出来ない
・プレイヤーは同じ日に複数の試合に参加してはいけない
・リーグ、トーナメント、ショーケースでは必ずガイドラインに従う
・年間に野球以外のスポーツをすることを推奨する
・選手の疲労の兆候を把握する
・一度交代し守備についたピッチャーが再び登板するのは一度までとする
・連日の試合において投球数にかかわらず、連投は2日までとし3日以上の連投は出来ない

このようにかなり細かくガイドラインとして書かれています。

それ以外にも、投球数のガイドラインとしても細かく示されています。

(https://www.mlb.com/pitch-smartより)

1日の上限だけでなく、投球数によっての休息期間まで細かく決められています。
例えば、高校生が81球投げたら、4日間の休息が必要です。
31球投げただけで、次の日は投げることができません。
日本人の感覚では、ありえないくらい厳しいと思うのではないでしょうか?
おそらく、このガイドラインレベルで子供たちを育成しているチームはほとんどないのではないかと思います。

しかし、海外ではこのような投球制限を設けて、それに従うのは当たり前になってきています。
アジアでも、台湾や韓国は投球制限を導入して子供たちの故障を防ごうとしています。
子供たちの身体を大切にするという部分では、日本の野球は遅れていると言わざるを得ない状況だと思います。
最優先されるべきは、選手の安全であり、健康であるべきだと思います。
プレーヤーだけでなく、指導者、保護者、観客、メディアを含め、もっと子供たちの身体を大切にするということが必要ではないかと思います。

 

目先の勝利やその時の感情に任せて、将来の可能性を狭めることがないようにと願うばかりです。

誕生日を迎えました。

4月26日に37歳の誕生日を迎えました。

たくさんのお祝いのメッセージどうもありがとうございました。

いつも皆様のお心遣いに感謝しています。

37歳まだまだ分からないことだらけで勉強している身ですが、少しでも皆様のお役に立てるよう、スポーツ界の発展に貢献できるよう、歩んでいきたいと思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

SMCA指導者向けセミナー。

先日、スポーツメディカルコンプライアンス協会(SMCA)として、指導者向けセミナーを開催させていただきました。

スポーツメディカルコンプライアンス協会は、指導者と協力し、子供たちが輝けるスポーツ環境を整えることを目的として発足した協会です。
スポーツ現場の現状では、時代が変わってもスポーツの指導環境が変わらずに時代にそぐわないことが起こっています。
それを踏まえ、指導者、ご両親など大人に学ぶ場を提供し、現在に合った知識を持って子供と接することで、子供たちの未来を守り、子供たちにとって、適切なスポーツ環境を作りたいと考えています。
eラーニングにより学んでいただくことを考えていますが、それに先立って、セミナー等でも発信していこうと思っています。

その年齢でやらせるべきではないこと、また、指導者として子どもに言うべきではないことなど、マイナスを排除することを目的にしています。
「どうすれば上手くなるのか」ではなく「これは適さない」「成長を阻害してしまう」を示していきたいということです。

 

今回のセミナーは、整形外科のドクターから集めた、野球をしている子供たちが現状どのような怪我を抱えているのかの資料を中心に話をさせていただきました。

指導者が、子供のためと思って指導する内容が原因で、子どもが肘や肩を痛め、将来の可能性を狭めている現状があります。

暴言や罵声による、精神的なストレスによって子供の成長を阻害してしまうこともあります。
コーチからの度重なる罵倒に心が折られ、好きだったスポーツをやめたくなる子供もいます。

メディカル的な知識を少し持つだけでも、今よりか、子供の可能性を広げることになります。
テクノロジーの進化によって、様々な科学的な根拠が出ている現状をもっと知ってもらいたいと思っています。

ただでさえ少子化が進みスポーツの競技人口が減っている今、さらに大人が子どもをスポーツから遠ざけてしまうことは避けなければなりません。
スポーツは本来、好きで楽しむものであり、人としての成長を促すのに適しているものです。
人の可能性を広げてくれるものであるという本質に向き合い、そうした環境を整えていくことが大人が子供たちにしてあげなければならないことでもあると思います。

 

よく見る例として、自分の子供が周りの選手よりも優れていると感じると、親の方が子供よりも熱くなってしまうことがあります。
次第に周りが見えなくなるぐらい、親が熱中し、チームの練習だけにとどまらず、家庭でも練習を促し、子供の練習量が増えていきます。
いつの間にか、子供は親の期待に応えなくてはと思い、楽しくて始めたスポーツを楽しめなくなります。
それが続くと、子供は心身ともにすり減って競技が嫌になってしまうといったような、大人の過度の期待が子供を苦しめるケースもあります。
才能がある選手はサポートが足りなくて潰れるというより介入されすぎることで、嫌になり、潰れるほうが圧倒的に多くあるように感じます。
プロ野球でも、才能ある選手をよりすごい選手にさせたく、いろいろ教えることで、逆に、潰れてしまうということがあります。

指導者は、高負荷の練習や長時間の練習で、選手が疲れているところを見て満足してしまう。それにより、子供のモチベーションではなく、これだけやらせたという自己満足により、指導者のモチベーションが保たれているだけのように感じる場面を見ます。
選手の上手くなりたい、試合をして活躍したいというモチベーションに全くつながっていかないことがよくあります。

 

どの競技も基本的には、その競技を経験した人が指導者になっています。
「自分がやってきた」という経験は、指導の上で説得力を持たせるひとつの理由にはなりますが「自分がやってきた」という経験は、本当に適切だったかを振り返り考えることはほとんどないように感じます。
だから自分がやってきた練習しか知らないということが起こってしまいます。
新しいことや違った角度から学ぶことで「練習したのに上手くならない」「怪我につながってしまった」などということを減らし、子供それぞれに適した指導を選択し成長につなげていくことが必要です。
選手の成長を促すためには、指導者が従来の「当たり前」をもう一度、見直す必要があるのではないでしょうか。

人それぞれ正解が違うということを頭に入れ、知識を増やしていくことが指導者が最低限していかなければいけないことだと思います。

今後も、協会として、指導者に寄り添って、子供たちの可能性をつぶさない子供が輝けるスポーツ環境を作り、スポーツ人口を増やしていけるよう発信していきたいと思います。

プロ野球の成績を予想することは難しい。

昨日、プロ野球2019年のシーズンが開幕しました。
プロ野球の成績を予測することは本当に難しいです。

多くの人が順位を予想すると思いますが、チームの順位予想はなかなか当てることが難しいです。
多くあるスポーツの中でも、特に予想が難しいのがプロ野球ではないでしょうか。
昨日の試合を見ても、試合終盤にもつれてどちらが勝つのか最後まで分からない試合が何試合もありました。

昨年のセリーグの優勝チームである広島東洋カープの勝率が.582
最下位の阪神タイガースの勝率が.440
パリーグの優勝チームである西武ライオンズの勝率が.624
2位のソフトバンクホークスの勝率が.577
最下位の楽天イーグルスの勝率が.414
つまり、プロ野球は3勝2敗でいけば優勝できるということです。
逆に、2勝3敗でいけば最下位です。
このあたりからも、野球というスポーツは他の団体スポーツに比べ圧倒的に勝敗を予想するのが難しいことがわかると思います。

 

プロ野球は1チーム143試合を約半年間かけて競い合います。
その中で、優勝するチームでも、最下位になるチームでも、必ず連勝するときもあれば、連敗するときもあります。

そのチームの勝敗を左右する大きな要因は個人成績です。
その個人成績の予想がとにかく難しいので、チーム成績を予測するのが難しいのも当然です。
どんなに良い選手でも、打てる時もあれば、打てない時もあります。
打たれる時もあれば、抑えるときもあります。

打者では、3割を打てば一流と言われますが、2割5分では、打撃がいいとは言われません。
打率が2割では打てないと言われてしまいます。
しかしこの3割と2割の違いは、10打数でヒットが1本しか変わりません。
この差がとてつもなく大きな差なのが野球です。

投手も野手も毎年同じような成績を残すことができるとは限りません。
年齢が変われば、環境も変わります。
上を目指してやったトレーニングが必ずしもいい成績につながるわけでもありません。
かといって、同じことをして進化できなければ研究されてしまうので成績は落ちてしまいます。
わずかな感覚のずれが成績に大きく関わってきます。
感覚を掴めば急に成績を残せるようになることもあります。
千葉ロッテマリーンズの井上選手のように前年の本塁打が0本から24本もの本塁打を打つこともあります。
その逆も考えられます。

怪我をしてしまえば、戦力として計算できなくなってしまいます。
その怪我はいつ誰がするのかも予測できません。
チームの主力選手が怪我で離脱してしまえば勝敗に大きく関わります。

毎年、新人選手が入ってきてその選手が活躍すれば、前年よりもチーム力が上がります。
さらに大きいのが、外国人選手です。
助っ人と言われるようにチームの主力選手として期待されますが、簡単に活躍できるとは限りません。
海外とは違った日本の文化に馴染むことができるかも大切なことです。
また、そのような環境を作れるかもチーム力のひとつではないかと思います。
外国人選手の活躍はチームの勝敗に大きく関わります。

投手目線で見れば、絶好調のピッチャーばかり揃えることができれば良いのですが、そう簡単にはいきません。
しかし、起用方法やキャッチャーのリードなどで、結果を変えることは可能です。
投手の状態や打者の状態、相性、ゲームの流れ、などを総合的に判断してどのようにプレーするのかでも結果を変えることはできます。
近年は様々なデータがわかるようになり、多くのデータを取ることができます。
しかし、データを取ることも重要ですが、それ以上に、どのデータをどう使うかが重要です。

野球はどれだけ得点を上げ、失点を抑えるかのスポーツですが、投手が投げた球を打者が打つ、その打球を野手がキャッチするといったような単純なスポーツではなく、投手と打者を始め、打者と捕手、投手とランナー、選手の起用、ベンチの作戦などのチーム同士の駆け引き、など、様々な駆け引きがあります。

いろいろな要素が絡み合い、勝敗が決まります。

昨日の試合だけでも、ソフトバンクのように、好投を続けていた投手陣が1球で振り出しに戻されたり、レアード選手のように2打席ともタイミングが合っていないと思っていたら逆転の3ラン本塁打を打ったりと結果を予測することが本当に難しいと改めて思いました。

 

毎試合、ピンチやチャンスの場面など、真剣勝負を緊張感を持って一喜一憂しながら野球を見るのも楽しみのひとつですが、様々な要因を考え、結果を予測しながら見るのも楽しみ方のひとつです。

シーズンが終わった時に誰がどのくらいの成績を残し、順位がどうなるのかを予想するのも面白いと思います。
これから長いシーズンが始まりますが、いろいろな楽しみ方をしてほしいと思います。

スポーツメディカルコンプライアンス協会

昨年、スポーツ界で様々な問題が話題になりました。
多くの問題がたまたま昨年重なったのではなく、今まで問題にならなかったことが問題になるようになってきたということだと思います。

30年前は水を飲ませてもらえないのが当たり前でした。
20年前は殴られるのが当たり前でした。
10年前は長時間のやり込む練習が当たり前でした。
今は、週2日の休みを入れた短時間練習が広まりつつあります。

インターネットの発達により、今までよりも格段に環境が変化するスピードが速くなってきています。

子供たちのスポーツ活動現場では、教育方針や指導方針のアップデートが間に合わず、現在にそぐわない事が多く起こってきています。
子供のスポーツ離れが進んでいる原因のひとつに、時代が変わってもスポーツの指導環境が変わらないということもあると思います。

 

そんな現状を見て、子供たちが安心してスポーツに取り組めるように、早急にスポーツ環境を整備し、子供たちの未来を守る必要があると考えました。

そこで、子供の適切なスポーツ環境を整備するために
「スポーツメディカルコンプライアンス協会」
を立ち上げることにしました。

この協会の最大の目的は、指導者をコーチングパートナーとして迎え入れ、子供の適切なスポーツ環境を整備するということです。
コンプライアンスガイドラインを知ってもらうことと、もうひとつは、医学的な視点から見たメディカルコンプライアンスを知ってもらい、現場で活かしてもらうことです。

 

ボランティアコーチによって支えられているのが日本の子供たちのスポーツ現場の現状です。

これだけ暴力、暴言の断絶が叫ばれる中、なかなか暴力、暴言がなくなりません。
それは、指導者自身が競技者時代、その指導にしか触れてこなかったために、強制、命令、暴力以外の指導を知らないということがあると思います。

そのようなコンプライアンスガイドラインを知らないボランティアコーチがたくさん存在しています。

それと同様に知られていないのが、医学的に見た子供の成長に合わせた練習です。
部活動におけるガイドラインが出されていますが、長時間練習や、ただ量をやり込む練習が横行して、怪我が絶えません。
また、スポーツ人口が減少している中で、人数の少ない学童野球チームでは小学1年生から小学6年生までが同じ時間、同じ練習メニューを行っているチームも少なくありません。

コーチたちも悪気があってそのような事をやっている訳ではなく、自分がやってきた練習しかわからず、昔の記憶を頼りに、それをそのままやらせています。
そのため、多くの子供たちにとって、成長阻害、疲労の蓄積による怪我の恐れがある練習などが当たり前のように行われています。
プロで活躍する選手の多くも怪我との戦いであり、それは子供の時に行っていた過度な練習によるものが多くあるのも否めません。
指導者に指示された練習メニューに子供たちは「NO」とは言わずに取り組みます。
しかし、これも指導者は怪我をさせようと思い、行っているのではなく、その選手のためになると思って行っています。

今起きている問題の多くは、自分がやってきたことしか知らないレベルの指導者が多いからです。
しかし、そのような指導者が悪いのではなく、ただ学ぶ場がないからです。
ボランティアにもかかわらず、子供を成長させようと一生懸命な指導者はたくさんいます。
そのような方たちをに、学ぶ場を提供することで、現在に合った知識を持った指導者になっていただくべきではないでしょうか。

 

スポーツメディカルコンプライアンス協会は、そういった指導者や保護者達へ、適切な知識、子供たちに多い症例等を、専門の医師を中心にプログラムとして作り上げ、それを学び、現場での指導に役立てていただきたいと考えています。

具体的には、文部科学省から発信されているコンプライアンスガイドラインと過度な負荷練習などによる成長阻害や怪我、故障から子供たちを守るため、医学的側面から子供たちの身体、心の成長を理解するメディカルコンプライアンスをeラーニングにより学んでいただくことを考えています。
スポーツ医学に強いドクターの協力を得て指導プログラムを作成し、その指導プログラムをもとに教材動画を作成します。
その動画を見ながら学習し、メディカル&コンプライアンスの理解を深めていただきたいと考えています。

日本の子供たちのスポーツチームは、ボランティアコーチが中心なので、パソコンやタブレット、スマートフォンなどインターネットの繋がる環境があればどこでも学習ができる環境づくりが必要と考えました。

その後、試験をし、合格者に当協会から発行される認定証を付与し、そのライセンス所得者は当協会HPにより公開します。
そうすることで、親御さんに安心して子供の預け先として確認していただきたく思います。

 

今、このような思いで動き始めましたが、このスポーツメディカルコンプライアンス協会が完全に動き出すにはまだ時間がかかりますが、ぜひ多くの方に賛同いただきたいと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

~目先の一勝よりも大切なこと~

プロ野球春季キャンプ。

2月1日から、プロ野球の春季キャンプが一斉にスタートします。
3週間から4週間くらい沖縄、宮崎などを中心に暖かい気候の場所で練習します。
今年の千葉ロッテマリーンズのキャンプは、かなり短いそうですが、僕がプレーしていたころから3週間くらいと比較的短い印象があります。
僕の記憶に残っているのは、何と言っても2007年の新人の時のキャンプ。
プロ野球という、まったくの別世界があったことを知った時でもありました。
そのときの思い出話をしたいと思います。

 

当時の、千葉ロッテマリーンズのキャンプは、オーストラリアのジーロングというところで行われていました。
南半球なので真夏で日差しも強く、40度を越える日もあり、日焼け止めを塗りまくって過ごしました。

2月1日のキャンプインに向けて、1月30日に空港に集合して移動しました。
新人だった僕は、1月中は新人合同自主トレをしていましたが、多くの選手やスタッフの方と会うのは、この時が初めてです。
「はじめまして、荻野です。よろしくお願いいたします。」
とあいさつ回りから始まりました。
これまで、テレビの中の人で、呼び捨てで呼んでいた選手が、「○○さん」に変わった時でもありました。
実際に、会ってみると、想像していたよりも、とにかく体がでかい、厚みがあると感じました。

オーストラリアまでの飛行機はチャーター機で、3席をひとりで使えるということに、衝撃を受けました。
ホテルの食事も専用の食事会場が用意されていて、日本と変わらない食事が用意されていました。
野球をやる前から驚かされることばかりでした。

 

すべてが右も左もわからない状態だったので、常に気を張っていた記憶があります。

アマチュア野球では、食事の時間が決まっていたり、予定などの連絡は全員が集まってするのに対して、プロ野球では、予定が書かれた紙が貼られているだけでした。
毎日貼りだされるスケジュールに沿って進んでいきます。

練習のメニューもすべて書かれていて、そこに書かれた時間通りに練習も進んでいきます。
グランドもメイン球場の他に、何ヵ所かあるので、どこに行くのかを把握していなければいけません。
投内連係やサインプレーの練習も、同じ練習を何ヵ所かに別れて行うので、自分がどこのグランドに行くのかを確認する必要があります。
ピッチャーだけでも4グループくらいに別れていて、ピッチング、フィールディング、バント、コンディショニング、のように20分刻みで進んでいきます。
ピッチングも時間で決まっているので、急いで移動してもキャッチボールを入れて15分ちょっとくらいしかできません。

のんびりしている時間も待ち時間もなく、アマチュア野球の1日かけてやることを数時間で終わらせるという感じでした。

わからないことだらけだったので、同じグループの人を探して、とにかく、その人についていくということをしていました。

ランチの時間もそろって食べることもなく、自分のタイミングで勝手に摂るといったような感じでした。
練習中でも隙を見つけて、つまみ食いするということが当たり前に許されていました。

練習は午前中に終わり、そこからは各自でトレーニングルームでトレーニングをする人もいれば、ホテルに戻る人もいます。
練習後にゴルフに行く人もいました。

キャンプは、大学時代も社会人時代も経験していたのですが、まったく流れが違うことに驚きました。

ホテルに戻っても、最初の数日は、いつ集合がかかるのか、いつミーティングがあるのかと構えていましたが、貼りだされたスケジュール通りに進むので、そこに書かれていないことは起こりません。
このことに気がつくまでに数日かかってしまい、その間はホテルの部屋で何かあるのではないかと構えていました。

 

いろいろと驚くことがありましたが、その中でも1番驚き、別世界だと思ったことが、野球の実力です。
こんなにもアマチュアと実力差があるのかと思いました。
キャンプの数日で、今までやってきたことを変えられなければ勝負にならないということを実感しました。
そのくらい化け物みたいな選手ばかりでした。

運の良かったことに、当時のロッテのピッチャー陣は、日本を代表する選手が多くいました。
その方たちは皆、自分の経験や技術を惜しみなく教えてくれました。
このタイミングでロッテに入れたというのは、本当に運が良かったと思います。
そのお陰で、初めてのことが多かったこのキャンプの期間に、急成長することができました。

プロ野球という知らなかった世界を初めて体験したことと、自分の急成長も重なり、とても思い出に残るキャンプになりました。

翌年からは、キャンプ地が沖縄の石垣島になったのでオーストラリアのキャンプはとても良い経験になりました。

2019年。

あけましておめでとうございます。
皆様にとって、より良い1年になるよう心からお祈りいたします。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

僕の今年のスタートは野球教室からになります。
いつも思っていることですが、少しでも選手の成長のヒントになることを伝えることができたらと思います。
また、野球がもっと楽しくなるように、伝えていけたらと思います。

 

日本のお正月はスポーツが盛り上がる期間でもあります。
これは先人の方々が積み上げてきた証であり、日本にスポーツが文化として定着しているということではないでしょうか。
年末年始は、スポーツの素晴らしさを感じることができた期間でもありました。

その一方で、僕自身はテレビで見ていても、視聴者目線というよりも、どうしても指導者目線で見てしまいます。
もっと選手の身体を大切にすることはできないものなのかと思ってしまいます。

箱根駅伝で足を痛めた選手が20キロ以上走りました。その後復帰までに半年以上かかるという記事を見ました。
アメリカンフットボールでは、大学王者と社会人王者が対戦する、「ライスボウル」が行われましたが、学生側が6人負傷退場したそうです。

スポーツである以上、選手の安全は第一に考えられるべきだし、もちろん勝利を目指すことは重要ですが、学生の将来を考えて競技をさせてあげてほしいと、どうしても考えてしまいます。

それを指導者が考えることはもちろんですが、協会や連盟も考えていく必要があると思います。

 

年の始まりから、「スポーツ」の理解を広めることやスポーツ選手の環境づくりに少しでも役に立ちたいと改めて思いました。
僕一人の力は微々たるものですが、多くの方々にお力添えをいただき、進んでいく1年にしていきたいと思います。
もっともっとスポーツを広めていきたいです。
また、僕の経験や知識を、必要としてくれる人がいるのなら、惜しみなく伝えていきたいです。

2019年もよろしくお願いいたします。

2018年を振り返って。

早いもので今年ももう終わろうとしています。
2018年を振り返ると、多くの人に支えられ、様々な意見をいただき、僕自身、とても成長することができました。
この塲を借りて感謝いたします。

今年1年、たくさんの出会いがありました。
今まであまり触れることのなかった分野の方とも話をする機会が多く、とても勉強になりました。

 

メディアで連日のように取り上げられ、スポーツ界で多くの問題が浮き彫りになった年でもありました。
革新の時が来ているともいえると思います。

 

日本では、スポーツのビッグイベントが控えています。
2019年、ラグビーワールドカップ
2020年、東京オリンピック、パラリンピック
2021年、関西ワールドマスターズゲームズ
先にも後にも、ここまで世界的な大会が連続で開催されることはないのではないかと思います。

日本のスポーツに注目が集まるこのタイミングで、もう一度、スポーツの良さを発信し、スポーツの人気を上げていくことが大切だと思います。
このビッグイベントで終わりではなく、良い形で、後のスポーツ界に多くのことを残していく必要があると思います。

僕自身も、これからのスポーツや日本のために、子供たちの成長できる環境づくりも進めていく必要性を感じました。
スポーツの未来のために、もっと貢献できることがあるのではないかと思える1年でもありました。

今後も、微々たる力しかありませんが、少しでもスポーツ界に貢献していきたいと思います。

 

最後になりましたが、いつも、僕の投稿を読んでくださり、どうもありがとうございました。

 

良いお年をお迎えください。

トライアウト。

来週、13日にプロ野球12球団合同トライアウトが行われます。
今年の会場は、ソフトバンクホークスの2軍球場のタマホームスタジアム筑後で行われるそうです。

そのトライアウトについて書こうと思います。

 

このプロ野球12球団合同トライアウトは、日本のプロ野球12球団を自由契約になった選手に参加資格があります。
基本的には、今年限りで、自由契約になる選手が参加しますが、過去にNPBに所属していた選手も参加資格があるので、今年、独立リーグや海外でプレーしていた選手なども集まり、合同でシート打撃形式のテストをします。

現役続行を希望する選手が集まる貴重な場なので、12球団だけでなく、独立リーグ、海外球団のスカウト、社会人野球の関係者も見に来ています。

毎年数十人が参加しますが、契約につながるのは数人だけです。

 

このトライアウトのとらえ方は、人によってさまざまです。
多くの選手が、他球団との契約を目指し参加しますが、プロ野球だけでなく独立リーグ、社会人野球など、プレーする場所を求めアピールします。

今後が何も決まってないからとりあえず受けるという選手もいます。

引退試合の意味合いで家族に最後の雄姿を見せるという選手もいます。
引退試合をしてもらえない選手にとって、トライアウトはユニフォームを着る最後の場面でもあります。

野球人生に区切りをつけるため、気持ちを整理するために受ける選手もいます。

実は、僕は2014年と2016年の2回、トライアウトに参加しています。
2014年のトライアウトは、前年に肩と膝を手術し、やっと野球ができる身体になったので、ずっとリハビリに携わってくださった人たちに、全力で投げられるようになった姿を見せたいという思いと、自分自身、もう一度野球をやりたいという思いから参加しました。
ありがたいことに日立製作所から話をいただいていたので、戦力として評価してくれる球団がなければ、日立製作所で野球をやろうと決めていました。

2016年は、日立製作所での目標は達成したので、日立製作所を退職し、新しい目標の第一歩としてトライアウトに参加しました。

どちらもプロ野球球団から話をもらうことはできませんでしたが、いい経験になりました。

トライアウトは、カウント1ボール1ストライクの状態ではじまるシート打撃形式のテストです。
ピッチャーは打者4人。
それを順番に打つので野手は参加人数によって変わりますが、4~7打席くらいです。
一瞬で終わってしまう感じでした。(2014年のトライアウトでは、3球で3人終わってしまいました。4人目は4球。)

 

プロ野球の球団には、編成と言われるスタッフがいて、シーズン中から他のチームの選手をチェックしているので、選手の能力を把握しています。
わざわざトライアウトで実力を測定する必要はありません。
だからトライアウトの結果だけで選手を獲ることはなく、契約につながる選手も、すでに決まっていたか、最終確認をした、といった感じだと思います。

トライアウト後に秋季キャンプに参加して契約するということもありますが、これはトライアウトの結果をふまえての練習参加ではなく、あらかじめ決まってることが多いと思います。

トライアウトだけを見て、どんなにホームランやヒットを打っていようと、どんなに三振を奪っていようと、本当の実力を判断することはできません。
野球ほど選手の実力を評価するのが難しいスポーツはないと思っています。
僕自身も、プロ野球選手の実力をプロ野球に入る前まで、正確に評価できていませんでした。
世の中には、プロ野球の2軍選手より社会人野球の選手の方が上だと思っている人も多くいるように感じます。
個人的な意見だと、選手のレベルは、大半は社会人野球選手よりプロ野球の3軍の方が上だと思います。
これには、いろいろな意見があると思いますが、そのくらい、見る人により評価が分かれ、選手の実力を見極めるのが難しいスポーツだと言えます。

 

トライアウトの結果で所属先が決まることは、ほとんどないというのは、選手もわかっていますが、それでもわずかな可能性に賭けるという選手が多くいます。

これは単純にプロ野球が、それだけ魅力のあるところだということでもあると思います。

もうひとつが、夢中になって勝負したという意識状態を無意識に求めていることだと思います。
マウンドに上がったときや打席に立ったときの、ワクワク感や興奮が忘れられません。
中毒みたいなものなので、なにがなんでも、またやりたいという状態です。
人は、自分を忘れて夢中になるという経験に、お金を払ったり、時間を費やしたりします。
それが、毎日経験できるのが、プロ野球というところです。

経験した人にしかわからない、その経験こそがプロ野球選手の財産なのかもしれません。
自分自身が「まだやりたい」「まだできる」と思っている限りは、周りに何と言われようと挑戦してほしいと思います。

ドラフト会議。

いよいよ今日、プロ野球ドラフト会議(新人選手獲得会議)が行われます。
僕のプロ野球選手としての始まりは、2006年のドラフト会議で、千葉ロッテマリーンズからドラフト4巡目で指名されたところからです。
プロ野球選手になるには、ドラフト会議で指名される必要があります。

プロ野球経験者としての、僕なりの意見を書いてみました。

 

いろいろな考え方があるとは思いますが、僕は、ドラフトで指名されたらプロに行くべきだと思っています。
よく、順位を気にして「4位以下なら行かない」などと聞きますが、2位も8位も入ってしまえば実力の世界なので関係ないというのが僕の考えです。
現状を見ても、ドラフト下位指名から活躍する選手もたくさんいます。
逆に、上位で指名されたからといって活躍が保証されているわけではありません。

ドラフトの順位よりも、入団してから、どうプロ野球に対応し、成長していくのかの方が重要です。
ドラフト1位指名の選手は注目されたり多少特別扱いを受けることがありますが、それ以外は、順位の影響がほとんどないと思っています。

「意中の球団以外なら入団しない」というのも、ドラフトのルールは、球団が選手を選ぶのであって、選手が球団を選べるルールではないので、共感できません。

プロ野球選手になることを夢見て野球をしてきたなら、育成契約でも行くべきだと思います。
育成契約でも、支配下契約を結べば、1軍に上がれる権利を持つことができるからです。
ロッテでも岡田選手や西野選手のように、育成契約からチームを代表するような選手になっています。

プロ野球とは、とても厳しい世界ではありますが、そのくらい、行く価値があるところだと思います。
これは僕だけでなく、プロ野球を経験した多くの選手が感じていることです。
そうでなければ、自由契約になった選手が、ほとんどが契約に繋がらないトライアウトを、あんなに多くの選手が受けないと思います。
多くの選手が、しがみついてでも、いる価値があると感じているからそうなっているのではないでしょうか。

プロ野球選手になると、他では、絶対にできない経験を多く経験できます。
僕自身も、プロ野球選手になることで、とても成長することができたと感じています。

一流選手を身近に見ることができ、何かあれば質問もできます。
キャッチボールの相手をしてもらったり、トレーニングを一緒にさせてもらうこともできます。
普段、どのような生活をしているのかも見ることができます。
何の分野でも一流と言われる人は、行動も思考もまったく違います。
もしプロ野球選手になれなければ、そのことにすら気がつかなかったと思います。

野球自体も、アマチュア野球とは、まったく違った野球がプロ野球にありました。
施設面や食事面、移動手段、などの環境も違ければ、練習メニューや練習内容も全然違いました。
その中でも1番違いを感じたのが、選手の実力です。
当時は、プロ野球は、「社会人野球の4番打者が1番から9番までいる」と言われていましたが、実際には、社会人野球の4番打者レベルは、プロ野球のレギュラーにはいませんでした。
もっとすごい打者が並んでいました。
そのくらい実力がかけ離れています。

冷静に考えれば、アマチュアのトップレベルだけが、プロ野球選手になり、アマチュアよりも整った環境で、アマチュアよりもレベルの高い練習をするので、当然なのですが、そのことに、なかなか気づけないので、アマチュア野球とプロ野球が、かけ離れたものになっているのだと思います。

このようになっている現状に、プロ野球経験者として、もっと、アマチュア選手に「こういうやり方がある」ということを伝えていかなければならないと思います。

野球人口が減っている問題に対しても、プロ野球経験者として、
「プロ野球は楽しいし、やりがいに溢れている」
「プロ野球はすごいところだ」
「目指す価値があるところだ」
と声を大にして、言う必要があります。
「毎日野球ができる」
「お金がたくさんもらえる」
「いい生活ができる」
と子供たちに伝え、もう一度、プロ野球選手に憧れる子供を増やす努力をしなければならないと思っています。

プロ野球選手になることが、すべてではありませんが、プロ野球での経験が、僕自身の財産になっています。
たいした活躍はできませんでしたが、それでも素晴らしい経験を、たくさんできました。

 

プロ野球選手を目指して、チャレンジしている選手や、夢や目標に向かってチャレンジできる人を少しでも増やせるように、そして、そのような人を、これからも応援していきたいと思っています。

ニュートラル

僕は、現役の終盤から「ニュートラル」というスポーツ専用のマウスガード(マウスピース)を使っていました。
「野球のピッチャーがマウスピース?」
と思われるかもしれませんが、僕がこのニュートラルというマウスガードを着けていた1番の理由は、パフォーマンスを上げるためです。

そのニュートラルのマウスガードを装着した感想を伝えたいと思います。

 

ニュートラルは、もちろんマウスピースなので歯や顎を守ることもできます。
マウスピースは、脳震盪のダメージを軽減するとも言われています。

しかし、歯や顎を守るだけでなく、他の怪我や故障を防ぐこと、さらには、パフォーマンスを上げることを目的に使っていました。

僕が、プロ野球で、肩や肘の故障で苦しんでいるときに、噛み合わせという視点から、そこにアプローチできないのかと考え、使い始めたことからも、歯を守るためだけではない、ということがわかると思います。

 

ニュートラルは、
上の歯に装着する、奥歯から前歯までを覆うワンピース(一般的によく見るマウスピース)と、
上の歯の、両奥歯のみに装着する、ツーピースがあります。
ワンピースは、着けていることがすぐにわかりますが、ツーピースは、奥歯のみに着けるので、外見上は、ほとんどわかりません。
僕がマウスガードを着けたままプレーしていたことは、なかなかわからなかったと思います。

僕は、トレーニングをするときには、ワンピースを装着し、ピッチングや試合などボールを投げるときには、ツーピースを使っていました。

 

ニュートラルを着けることで起こる分かりやすい変化は、柔軟性の向上と筋力の向上、集中力の向上です。
回旋動作の柔軟性や、前屈は、分かりやすく向上します。
ウエートトレーニング時に装着すれば、挙げられる重さが上がります。
垂直跳びでも装着前と装着後では、変化が起こります。

なぜ、このような変化が起こるのかを、自分なりに分析してみました。
大きく2つのことが考えられます。

ひとつが、ニュートラルを装着し、噛むことで、姿勢が矯正されます。
姿勢が改善されることにより、重心の位置が適切になり、筋肉の過緊張を和らげ、柔軟性が上がります。
重心のコントロールは、スポーツでは欠かすことのできない技術であり、重心のコントロールができなければ、高いパフォーマンスを発揮することは難しいと思います。
また、重心が上手くコントロールできないと身体を筋肉で支えなければならないために、関節に負担がかかったり、代償運動をしたりと、疲労や怪我、故障にもつながります。
その最適な重心を得るために、重要なのが頭の位置です。
そして、頭の位置と大きく関わっているのが上顎と下顎の位置関係。つまり、噛み合わせです。
ニュートラルは、完全なオーダーメードで作り、その作り方(歯形の取り方)に特徴があり、ニュートラルという名前の通り、人が本来持っている、上顎と下顎のニュートラルな位置関係に導くことができます。

もうひとつが、舌のポジションが安定します。
舌の位置は、呼吸にも影響するので、身体機能の向上や、集中力、脳の活性化にもつながります。
舌の位置が悪いと、呼吸が口呼吸になってしまいます。
口呼吸は、パフォーマンスだけでなく、健康にもさまざまな悪影響があると言われています。
舌の位置は、筋肉の働きに影響を与え、効率的に筋力を発揮するためにも重要です。
舌は、顎や頭を支える筋肉のひとつでもあるため、舌の位置が悪いと、頭を安定させられなかったり、姿勢が悪くなったりします。
舌のポジションによって、怪我や故障を防ぎ、疲労を軽減するということにもなります。

姿勢や舌のポジションを適切にすることで、筋肉の過緊張を防ぎ、呼吸をしやすくします。
脳にしっかり酸素を運び、集中力を高め、人が本来持っている力を、より発揮できるよう、アシストしてくれる働きがあります。
このようなことから、ニュートラルを着けることにより、怪我や故障の予防だけでなく、パフォーマンスを上げることができるのではないかと考え、使っていました。

 

口は、髪の毛が1本入っただけで不快感があります。それだけ敏感な器官であると言えます。
ほんのわずかな違いで感覚が変わるのが、口の中であり、噛み合わせです。

ニュートラルは、完全なオーダーメイドで作ります。
作り方は、専門の方が、姿勢をチェックし、柔軟性を確かめて、その人にあった重心位置を確認し、その上で、上下の噛み合わせを取ります。
上下の噛み合わせを取るので、より自分に合ったものになります。
この時の歯形の取り方が、後のパフォーマンスに大きな違いを生みます。
ニュートラルの特徴は、この歯形の取り方にあると思います。
呼吸が、しにくくなったり、喋りにくくなることが少ないのも特徴のひとつです。
ランニング中に着けていても、全く問題になりません。

 

野球は、ボールが当たり、歯が折れることが非常に多いスポーツです。
ニュートラルは、歯を守るのにも、パフォーマンスを上げるのにも役に立つと思うので、おすすめです。

ニュートラル(http://neutral-hsmg.jp/

部活動に思うこと

いろいろな競技のいろいろなチームを見てきましたが、その時代に合った指導をしていかなければいけないということを感じます。
日本のスポーツを支え、発展させてきた部活動にも同じことが言えます。

一昔前は生徒も親も社会に出ても通用するように、暴力や理不尽、長時間労働に耐えられる精神力や体力を付けることを競技や部活動に求め、部活をしていた人が多くいたと思います。
指導者に「うちの子供を厳しく指導してください」という親も多くいました。
実際に企業に求められていた人材の多くも、精神力や体力を持った人でした。
そのように精神力を育むことを目的として部活をしている生徒や親には、暴力や理不尽な指導は理解を得られます。
評価されることすらもあります。

しかし、パワハラやブラック企業というのが問題になる現代に、忍耐力や精神力よりも、その競技自体を上手くなりたい。自ら考えて行動できる自主性を身に付けたい。コミュニケーション能力を身に付けたい。などと思っている人には、絶対的な主従関係を作った、人によってはパワハラと感じるような理不尽な指導は理解を得ることはできません。

その競技を上手くなりたい、スキルを磨きたいと考えている人が、忍耐力や精神力を鍛えることを目的にした指導者の下で競技に取り組めば、競技自体が嫌いになったり、途中で辞めてしまったりといったことが起こってしまいます。

それは指導する側の目的と指導される側の目的に違いがあるからです。

そうならないためには、指導者は、日々勉強をし、生徒とコミュニケーションを取り、それぞれの生徒に適した指導方法を考え続けなければいけません。
昔の生徒はこうやって強くなったではなく、今の生徒に合わせた指導をする必要があります。

生徒側は、学校や部活を「どのような指導理念で」「どのような指導方針で」「どのような指導が行われているのか」を調べて決める必要があります。
なにも調べずに学校を決め「こんなやり方はあり得ない」というのもおかしな話だと思ってしまいます。
学校選択は自由なので、昔に比べ、インターネット等で情報も集めやすくなっているのでしっかりと調べ、見学に行き、進路を決めることが大切だと思います。

とはいえ、現状では指導者に「ここの学校に行け」といったような半強制的に進路が決められるようなことが多く起こっています。

指導者の教え子が指導者をしているチームや学校だと、いい選手がいた場合に「うちにくれ」ということになり、半強制的にその学校に進学することがあります。
野球では、まれにですが、ドラフト指名を回避させて進学させることもあります。

生徒が自分の意志で進路を決められないことは、問題だと思います。

少子化が進み、生徒数が減っているので学校側も生徒を集めるために様々な努力をしています。
部活動を使って、学校の宣伝をするということも行われています。
そのため、指導者が勝ちを求められ、生徒の育成よりも勝つことに執着しすぎてしまうということも問題にあります。
生徒の将来よりも学校の宣伝に生徒が使われてしまっていると感じることが多々あります。
しかし、学校側から見れば、必要なことであり、すべてを否定することもできません。
理想論になってしまうかもしれませんが、勝つことだけでなく地域振興や地域社会への貢献による宣伝。
個人の人格形成や社会性の育成、母校愛の育成により、広告塔に育てる。といったようなやり方もあるのではないかと思います。

時代が変わり、今までのやり方だけでは対応できないことがたくさんあります。
生徒の将来、学校の将来、スポーツの将来、日本の将来などにとって、どうしていくことがいいのか、みんなで意見を出し、協力して考えていかなければいけないと思います。

武雄ボーイズ、ゼネラルマネージャー

僕は、武雄ボーイズという中学生の硬式野球チームのゼネラルマネージャーをしています。
武雄ボーイズは昨年末に新しく発足した佐賀県武雄市の中学硬式野球チームです。新しく日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)に加盟しました。

僕にとって縁もゆかりもない佐賀県武雄市のチームのゼネラルマネージャーになぜ?と思う方も多いと思います。
ゼネラルマネージャー就任の経緯を説明すると、武雄ボーイズの母体となる会社の社長さんとお会いし、僕の考え方や取り組み、アマチュア野球界の現状、今後のアマチュア野球が目指すべき方向、などの僕なりの考えを話した時にとても評価していただき、チーム作りに協力してほしいと言われたところから始まりました。

初めはアドバイザーという立ち位置でチームにアドバイスをしてほしいという話でしたが、チーム発足の前にアドバイザーではなくもっとチームに関わってほしい。チーム方針から練習メニューまでチームのすべてを考えてほしいと任されました。そこでアドバイザーからゼネラルマネージャーという肩書きになりチーム発足となりました。

僕の目指すチームは「スポーツマンシップを深く理解したチーム」です。
スポーツマンシップとは、スポーツの本質であり、スポーツの価値そのものである。というように考えています。
僕自身が小学生から野球を始めて、大会ごとに必ず「スポーツマンシップにのっとり正々堂々と戦うことを誓います」と選手宣誓するわけですが、今までに1度もチームでスポーツマンシップを教えてもらったことがありません。
僕の場合、幸いにも実家のトイレに、『スポーツ宣言』という題名のスポーツ精神が書かれた紙が貼ってあったのでそれを見てスポーツマンシップを理解してきました。

野球に限らず全てのスポーツでスポーツマンシップに反する行為は批判の対象になっています。さらに、そのような行為をする選手は人としての評価まで下げています。

スポーツマンシップを深く理解した選手の集合体が価値のあるチームであると思っています。

そのようなことからチーム方針は【スポーツマンシップ(スポーツ精神)】です。
以下はチーム方針の全文です。

【スポーツマンシップ(スポーツ精神)】
スポーツマンシップとは、優れた人格を身に付けるための心構えであり、スポーツを通じて少しずつ身に付ける人格的な総合力のことである。

スポーツの価値はスポーツマンシップそのものにある。

・感情の抑制
どんな状況においても自制を保ち周りに対して正しい態度を保持する。
勝っておごらず、負けて腐らず次に備える。
負けた時、相手の勝利や成功をたたえそれに負けないように自分が努力する。

・相手に対する思いやり
勝つために全力でプレーする。
相手の素晴らしかったプレーを評価し敬意を持つ。
自分たちがやられて気分が悪いと感じることはしない。

・フェアプレー
プレーヤー、ルール、審判を尊重し全力を尽くす。

〈スポーツとは〉
・強制されて行うのではなく自らが判断する。
・スポーツマンシップを守り自由にプレーを想像する。
・勝利や成功を目指して競い合うからこそ多くの価値が得られる。
・努力から生まれる喜びと充実している存在の感情を得る。

以上が武雄ボーイズのチーム方針になります。

このチーム方針を守った上でセンスを鍛えることをメインにした練習を行なっています。
センスとは、スポーツでも勉強でも芸術でも何でも成果を出す人が持っている共通の能力です。
センスを伸ばすことにより文武一道を目指していきます。
文武両道とは「文」も「武」も頑張ることですが、文武一道とは野球で鍛えたセンスを勉強や他の分野でも生かす文武不岐の考え方です。

スポーツマンシップを深く理解し、センスのある選手になったら野球だけではなくいろいろなところで力を発揮できる人になると思っています。
野球を手段にスポーツマンシップとセンスを磨くことにより、今後生きてく上で必要な能力や優れた人格を身につけることを目指していきます。

もうひとつが地域と密着したチーム作りをし、地元から応援されるようなチームを目指すということです。
将来は武雄ボーイズから武雄市を盛り上げ、地方創生まで繋げていきたいという想いも持っています。
武雄市は武雄温泉が有名な温泉の街でもあります。合宿地としても適しています。武雄市にセンスを磨くという他のチームとはまったく違った選手へのアプローチ、練習メニューを行い、合同練習や合宿地としてチームを集めたい。そのような想いもあります。
武雄市という地方の小さな市から、どこに出ても自慢ができるようなチームを作っていきたいです。

選手と一緒に僕自身も指導者もチームもどんどん成長していき、より良いチームにできるよう努力していきたいと思います。
発足したばかりのチームで至らないところは多々あるとは思いますが、ぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。

日立製作所を退社してから今までに取り組んだこと。

2016年の社会人野球日本選手権を最後に日立製作所を退社しました。
その後、よく「何してるの?」とか「◯◯が心配してたぞ」など言われました。
なかなか近況を報告する機会もなかったのでここで報告しようと思います。

日立製作所には大学の時に声をかけていただき、2年間お世話になりました。
その後、プロ野球に進み、千葉ロッテマリーンズ最後の年に、もう一度声をかけていただきました。そして2年間プレーしました。
本当に良くしていただき、とても成長することができました。
さらにもっともっと勉強しないとダメだ、という強烈なモチベーションをもらいました。
本当に感謝の気持ちしかありません。

プロ野球を辞めて社会人野球に戻りプロ野球選手とアマチュア野球選手の差をとても感じました。
しかし、その差をどのようにしたら埋められるのか、上手く伝えることができませんでした。
今までに、野球を通して、一般的にはなかなかできないようなたくさんの経験をしてきました。しかし、このままの知識では、その経験を子供たちやこれから上を目指す選手に還元することができないと強く感じました。
どの年齢、どのレベルの選手に説明しても、理解してもらえるように勉強をすることが必要だと思い、日立製作所を辞めて勉強することにしました。

幸い、身体も万全で痛いところも全くなかったので自分自身の身体を実験台に、現役の選手ではなかなかできないような多少(かなり)、無茶なことも試してきました。

野球では小学生、中学生、高校生、大学生、社会人選手、プロ選手を実際に観てきました。

野球だけに関わらず他のスポーツの現場を観たり、他の分野の方の話しを聞いたりもしてきました。

トレーニング施設や研究所を見学させていただいたりもました。

協力して下さった方々にはとても感謝しています。
お陰さまでこの期間にたくさんの知識を得ることができました。

「怪我や故障をする選手としない選手の違い」
「上手くなる選手となかなか上手くならない選手の違い」
「一流選手とアマチュア選手の違い」
「五輪のメダリストとそうではない選手の違い」…等々。

自分の経験や感覚的な主観だけではなく、どのような能力に差があり、どのようなトレーニングが必要なのか、論理的に説明できるようになってきました。

感覚だけで教えても感覚が違う人には上手く伝わらないので相手を観ながらどんな人にも伝えられるように知識を深めてきました。

日立製作所を退社してからこのようなことを勉強していました。

僕の勉強はまだまだ途中ですが今持っている知識を今後、発信していきたいと思っています。

ホームページ開設しました。

ホームページ開設しました。

僕が今までに経験したことや今までに得た知識を少しでも、必要としてくれている人に伝えていきたいと思っています。

よろしくお願いいたします。